石川県金沢市 いとう税理士事務所

創業支援特別プラン

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起業される方へ

新たに事業を始めて起業された方向けに、税理士に依頼するべきか、依頼する場合のポイント、税理士の選び方などをまとめました。

自分で決算・申告はできるか?

「起業したばっかりで、お金もないし、取引もそんなにないから、税理士に頼むのもったいないな。申告とかも自分でできないかな?」

 

こんなふうに考える方も多いんじゃないかと思います。それでは、自分で決算・申告はできるのでしょうか?

 

結論から言いますと、個人事業の確定申告なら、頑張れば可能です。株式会社などの法人を作って起業した場合は、絶対とは言いませんが、まず無理です。

 

個人事業として起業した場合は、毎年3月15日までに確定申告をする必要があります。個人事業の場合、経理も簡便な方法を選べますし、確定申告の本を読んだり、無料の申告相談・税務署への相談を利用するなどすれば自分で申告をすることは可能です。

 

一方、株式会社などの法人を作って起業した場合は、決算月から2ヶ月以内に法人税の申告書を提出する必要があります。こちらの書類は非常に複雑なため、専門家以外の方が書類を作成するのは難しいです。何とか頑張って自分でやった場合、それだけに集中して1週間以上はかかるようです。それだけ苦労して出しても、間違いだらけで税務署から呼び出された、なんてことになる可能性も高いです。

 

それでも、もったいないから自分で申告するという人もいるでしょう。しかし、

ご自分での申告にはデメリットもあります。

 

それは、個人事業であっても法人であっても一緒です。税理士報酬を支払わなくてすんだお金とデメリットを比較して、どちらが得かよく検討してみてください。

ご自分で申告するデメリット

第一に、節税や有利・不利の判断ができないため、税金が高くなる可能性があります。

 

無料相談や税務署での相談 は、申告書の書き方は教えてくれますが、節税やどのような方法が有利か不利かといった判断までは教えてくれないことがほとんどです。多くの人が税理士にお金を払って得ている情報をただで教えてくれるはずがないですよね。

 

自分で本を読んで勉強するという方法もありますが、時間がかかります。時間は有限です。 特に起業したての時はあらゆる雑用も自分でやらなければならないため、モウレツに忙しく時間が足らないことがほとんどです。専門家に依頼することは、時間 を買うという面もあるのです。

 

第二に、自分で申告した場合、税務調査に入られる可能性が高くなります。

 

税務署の職員にもノルマがあります。自分で申告しているところは、間違いや漏れなども指摘しやすいため格好のターゲットになります。そして間違いや漏れを修正して申告すると、それは税務署に記録となって残ります。そのような記録があるところには税務調査がまた入るという悪循環に陥ります。ただでさえ嫌な税務 調査が頻繁に来るようになるなんてゾッとしませんか?

 

第三に、決算書の信用という問題があります。

 

あなたが、金融機関に借入を申し込むと、決算書を出して欲しいと言われます。その決算書をご自分で作った場合、金融機関は内容の信用性に疑問を持つ場合があります。専門家じゃない人が作ったのだから、間違いがあるかもしれないと考えるんですね。

 

ご自分で決算書を作っているから、即融資が受けられないということはないと思いますが、それが有利に働くことはないということは覚えておいてください。

 

また、決算書を税理士が作成して、その内容について一定の証明をするという書類を金融機関に提出した場合、金利が安くなります。ご自分で決算書を作った場合は、当然このような制度も使えません。

 

第四に、経理業務は結構大変で時間がかかるということがあります。

 

特に起業されるような方はこのような業務を苦手としている方が多いです。領収証を整理して、帳簿をつけてなんてことはやりたくないという方も多いのではないでしょうか。

 

そして苦手なので時間がかかる。先程も書きましたが、時間は有限です。特に起業したばかりの頃は、売上を上げるために全力を上げて時間もそこに投入していくことが必要です。

 

税理士に依頼すれば、負担は軽減されます。経理業務の合理化ノウハウを持った税理士なら色々と提案をしてくれるでしょう。

 

第五に、数字を自分で見ることができるかという問題があります。

 

これは単に会計・財務の知識がある、ないというだけではありません。起業したてで、売上も思うように上がらないといった場合、会社の数字を見ることが嫌になります。しかし、それでは何時まで経っても改善されません。歯を食いしばってでも数字を見て何が悪いのか原因を追求し、改善策を試してその効果を検証するということを繰り返していく必要があります。

 

あなたはこれを自分ひとりでできますか?

 

税理士というプロフェッショナルに定期的に見てもらい、一緒に話をする。このようにしてプロフェッショナルから定期的にフィードバックを受けることには絶大な効果があります。

 

会計の話は殆どの経営者が苦手としています。嫌いで苦痛なものは人間は避けるように出来ているので、たまに見たり勉強しても、すぐにどうでもよくなってしまうんですね。定期的に会って話をすると決めていれば、このようなことは避けられます。

 

レバレッジシリーズで有名な本田直之さんは、著書「レバレッジシンキング」の中で「プロフェッショナルから定期的にフィードバックをもらう」ことで、目標達成やスキルの上達を図ることを「他人の力にレバレッジをかける」という表現をしています。

 

儲けている経営者の方は皆、他人の力をうまく使っています。あなたも他人の力にレバレッジをかけてみましょう!

 

税理士報酬を必要以上にケチることのデメリット

「税理士に仕事を頼まなければならないのはしょうがない。でもできるだけ安く済ませたい。どうせ税理士なんて誰に頼んだって一緒なんだし。」

 

不景気の中、できるだけ税理士に支払うお金は抑えたい、そうお考えになるのはわかりますし、私も税理士は高い報酬で当たり前だというつもりはありません。

 

今はネットで調べれば報酬の目安なども調べられますし、その中から安いところを探したり、複数の税理士から相見積もりをとったり、中には対面で値下げを迫るといった方もいらっしゃるでしょう。

 

それで安い価格で必要なサービスを提供してくれれば、言う事ありませんが、覚えておいていただきたいことがあります。

 

それは、報酬が安ければ、当然サービスの品質も下がるということです。

 

税理士もビジネス・商売として仕事をしています。安い金額で受けた仕事に時間と労力をかけるわけにはいきません。そうすると、税務署から問題を指摘されない、手間をかけないということだけを考えて仕事をするようになります。そのため、お客様の会社が赤字の方がいいと考えるようになります。赤字の会社には税務調査も少ないですし、節税などを検討する必要もなく、申告書を作るのも楽ですから。

 

あなたは、お客様の赤字を願うような税理士に仕事を頼みたいですか?

 

また、もう一つ深刻な問題があります。

 

それは、税理士がサービスの品質を落としても、お客様は気づかないということです。

 

お客様が税理士が作った書類を見ても、その品質の優劣を判断することはできないですよね。わからないからこそ、仕事を頼んでいるのですから。

 

また、赤字のお客様になんのアドバイスもしないといったことは「しない」という不作為ですから、お客様のほうがその必要性を認識しない限り、気づくことはそもそもありません。

 

税理士の仕事が遅い、なんのアドバイスもしてくれないという不満を持たれている方も多いかと思いますが、税理士側からすると、今の顧問報酬ではそんなことまではとてもできないということもあるのです。

 

必要なサービスには、それなりの対価が必要だということも忘れないでくださいね。

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